今回は移民政策について考えていきます。
アメリカやヨーロッパでは排外主義が広がり移民に対してネガティブな感情が広がっている中で日本は移民の受け入れ拡大を目指しています。
政府は移民ではなく外国人労働者としていますが、日本は5年間労働すると国籍を取得することが出来るので、広義では外国人労働者も移民にあたるでしょう。
日本はすでに世界でも4番目に移民を受け入れている国で年間40万人が日本に来ています。
個人的には移民に関しては全く受け入れないということは無理なんだろうと思います。
なぜなら日本から海外へ出ていく人も増えていますし少子化も進んでいるなかで人口減少に経済的にも社会保障の面でも耐えきれないと考えるからです。
ただし、政府の移民政策は移民を受け入れていないといいながら事実上は受け入れているという形になっているので、どこかのタイミングで移民に対してアメリカやヨーロッパのように反発が起こる危険性があります。
また、日本に来た外国人に対しての法的な扱いや日本文化、地域コミュニティに溶け込ませるための政策もあいまいですから気付いたら移民が集まってコミュニティを形成して日本の中に外国があるような状態になってしまうことも考えられます。
日本は島国でアメリカやヨーロッパのように国境を越えて勝手に不法移民(密入国者)が入ってくるという状態にはなりにくい国であるだけにしっかりと計画性を持った移民政策が取れる恵まれた国であるにもかかわらず、十分な議論もなく、国民的な合意もないままに移民が年間40万人入っているという状態を放置しておくといつか排外主義が広まり、ひどい差別を移民が受けてしまうという事になりかねません。
まず移民が日本になぜ必要で、法的にはどういった扱いで、職場や近所にいる移民に対してどういった扱いをするのが望ましいのかという理解を広めることが必要だと強く感じます。
また、労働力としての移民はAIなどのテクノロジーの発展によって生産性が上がることで対応できるので必要ないという意見もあります。
個人的にはそこまでテクノロジーの発達は速くないと思うので短期的には外国からの労働力に頼る必要はあると思いますが、労働力に頼らない産業育成も合わせて考えていく必要があります。
テクノロジーも移民も日本社会にどう溶け込ませるかという意味では国民の問題でもありますのでソーシャルアダプテーションが重要な時代となっていくでしょう。