コロナ

ようやく新型コロナの混乱から私たちは脱却しつつあるようだ。
一般の人にとっては、「たちの悪い風邪」くらいの病気と捉えていいだろう。
しかし、高リスクの人にとっては、依然警戒すべきウイルスであり、個々人で感染対策を講じると同時に、感染拡大を抑え込む配慮はすべての人に必要なのかもしれない。
徐々に、人の交流というのは活発になっていくだろう。
今後、経済に好影響を与えると期待している人は多いだろう。
果たして、どう推移していくのだろうか。

世界的に経済は緩やかに減速し続けてきた。
物価高と金融引き締めによる需要の停滞。
世界の経済と直結している中国経済の失速。
これが今後改善されるのは間違いないだろう。
アメリカやヨーロッパはインフレ下でも雇用や所得の環境は堅調に維持されてきた。
これからはこの環境下に於いて、緩やかにインフレの鎮静化、金利の緩和が進んでいくと予想される。
中国はコロナからの脱却により、経済成長を重要視した政策が進められるだろう。
欧米、中国の動きに従うように世界の経済は回っていくだろう。
しかしだ、欧米も中国も自国ファーストなのだ。
私たち日本の暮らしはどうなのであろう。
現在私たちの生活を苦しめているのは、雇用と所得の水準が物価の高騰に追いついていかないことにある。
今後先進国がいち早く経済活動を活発化させれば、エネルギー需要のひっ迫をもたらすかもしれない。
日本はしわ寄せを喰うのではないか。

私は日本がもうしばらくは、経済的に苦しむ状況から脱却できないのではないかという気がするのだ。
ウクライナ情勢は不安定なまま。
米中の対立は続く。
資源の取り合いは激化し、技術の流れは制限され、自国優先の政策が繰り広げられる。
日本の経済的安全保障は大丈夫なのであろうか。
先行きは好転する要素が多いのは事実だと思はう。
中国経済の復活とともに輸出産業が伸びると思われるし、インバウンド消費も好転するだろう。
ただ、不安要素も大きく存在するのだ。
インフレは改善されるのであろうか。
中国の不良債権は大丈夫なのか。
ウクライナ問題はいつまで続くのか。
台湾の平和は維持されるのか。
今後、急速にコロナからの脱却が進めば、私たちは浮かれるのかもしれない。
しかし、備えることはとても重要だ。
将来を予想して行動するだけではいけない。
政治は相場ではないのだ。
予想が外れたら損するだけではない、国民が路頭に迷う。
あらゆる結果を想定し、柔軟に対応できる体制が必要なのだ。
国家規模で、リスクを考えて慎重に行動すべきだという気がしている。

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