自然災害

年に何度もやってくる災害。
自然災害も、疫病も、いたるところで幾度も日本経済に打撃を当て続けている。
そして、これはしばらく収まることはないのだと思えます。
今後も、幾度となく何かが起こり、財政は脅かされるのではないでしょうか。

国債は打ち出の小槌みたいなものです。
どれだけでも発行すれば金になる。
そもそも、返す必要もないんです。
発行するも返済するも国の自由。
しかし、金利だけは払い続けなければいけません。
もし、国の借金が増大し続けて、金利支払い分が、国の収入を上回ってしまったらどうなるのでしょうか。
これは、専門家も意見が分かれてよくわかりませんね。
そんなことは起こり得ないという人もいます。
景気の回復により金利が上昇すると利払いが増えるかもしれない。その場合は税収も増加するので、財政負担は変わらず、心配はいらないとの主張もあります。
たとえ利払いが膨らんでも、その分の支払いでさえ猶予させればいい、とも聞きます。
割と楽観的な意見が多い気がします。
私は、生きていくうえで、肝に銘じていることがあります。
偉そうに語る人の話を信用するな、です。
もちろんネガティブな見通しだけを信じて、恐れて生きるのも賢くはありませんけどね。

とにかく、令和に入って、国債の増加率は膨れ上がっています。
今後も増え続けるでしょう。
この国の借金は、将来に持ち越され、これからの世代に引き継がれていくのです。
国と国民は一蓮托生なのですから、背負うのは国民。
さらに、今後少子高齢化が進み、社会保障負担も増えていきます。
税金と社会保障費が国民所得に占める割合を国民負担率と呼びます。
日本は、これだけの借金を抱え、さらに世界に類を見ない高齢化社会に足を踏み入れているというのに、この国民負担率が他の国と比べて低いんです。
なんでも国債で解決して、いつまでも続けられるんでしょうか。
近い将来、利払いが税収を上回ってしまうのでは。

いつか、日本はハイパーインフレの道を選ぶのではないか、という気がしているのです。
借金を解決する手っ取り早い方法は、紙幣を大量に刷ること。
1000兆円の紙幣を印刷し、国債返済に充てれば国の借金はあっという間になくなるのです。
ただし、これを行えば、1000兆円の紙幣が急激に世間に出回り、貨幣価値が何十分の一に下がるでしょう。
恐ろしいことが起きます。
しかし、他に方法がない、という日がいつか来るのではないか。
これをやるなら、突然のはずです。
政府は、すべてを投げうって、内閣は総辞職、国会は解散。
責任のなすり合いの中で、国民は途方に暮れる。
これは私の杞憂なのでしょうか。

この沈滞と混乱に巻き込まれた現状の中で、私たち国民は、国の懐事情と私たちの生活について、真剣に考えるいい機会なのかもしれません。

新型コロナ

まだまだ、新型コロナでの影響は先の見えないトンネルに入ったままです。
もう仕方ないですね。
このウイルスを、根絶することが現実的でないわけですから、感染するかワクチン接種かで、抗体を獲得するより対抗の手段がない。
これが昔だったら、一気に蔓延して患者数も死者数も増えます。
その代わり、1か月くらいで終息するはずなのです。
これが本来の姿だとも、これがいいと言うつもりもない。
世界は、過去に経験に沿わず、ウイルスの拡散を可能な限り食い止め、言わば長い時間ウイルスと付き合おうとしています。
自ら長い戦いを選んだんです。
おそらくまだまだ続くでしょう。
夏が過ぎて、感染症の流行期である秋冬には、大きな流行が来るかもしれません。
ワクチンがいつ製品化されるのか、そしてその有効性安全性は不確定要素が大きいです。

最近の政府の対応を見ていると、ある程度のウイルスの拡散はやむを得ないとみているような気がします。
どうせ感染を止められないなら、緩やかに拡散させ、抗体を持ってもらったほうが国民のためになる。
なにより、これ以上経済を停滞させるわけにはいかない。
本気で食い止める気はないのかもしれません。
厚労大臣の姿がほとんど見られず、経済再生大臣ばかりが露出していることでもそんな気がします。
医学の専門家などは、彼らの立場として、一層のディフェンスを呼びかけるでしょう。
オフェンスに移行したい人がこれから徐々に増えていくかもしれません。
ある程度の犠牲は仕方ないだろう。
表面化していないだけで、そういう考えを持っている人は多くいます。
せめぎ合いとなるかもしれません。
見苦しい争いにならなければいいのだが、と思う次第です。

何よりむかつくのは、これを政治の駆け引きとして利用しようとしているのではないかと思える勢力が見えてきたこと。
政府の対応は、ちぐはぐに見えます。
何をしたいのかよくわからない。
新型コロナの流行を食い止めるより、ある程度コントロールしたい。
ブレーキとアクセルをバランスをとって、操作しながら、世論の批判をかわしたい。
わざと決定的な対策を打とうとしないように見えます。
反政府勢力は、もはやどっちでもいいのではないでしょうか、問題の責任をすべて政策にひっかぶせて批判の材料にする。
この騒動に市民団体が乗っかってくれば、混乱は私たちの社会で深刻な事態となります。

つくづく恐ろしいと思うのは、これが致死率数パーセントのウイルスの力であるということ。
その致死率は、年代別で大きな差があります。
高年齢ほどかかると怖い。
このようなウイルス兵器が人的に作ることは可能でしょうし、今回使用した場合の有用性は証明されました。
これを兵器としてみるなら、火砲や破壊兵器、化学兵器と比べて、人道的なものと言うこともできるのです。
大量殺戮を行うものではありません。
しかし、静かに拡散させ、たくさんの国の経済に巨大なダメージを与えることができます。
犠牲となるのは、生産性の低い社会的弱者。
それをどれだけ守れるか、国の価値にもかかわってきます。
自国だけがワクチンを先に持ち得ているなら、強力な武器となります。。
過去の狂信的独裁者が手に入れたら、その利用性の高さに驚喜したことでしょう。

我々は学ばなければいけません。
政治家は、なおさら学び、とにかく先を見ていただきたいものです。

ポスト安部

ポスト安部は誰なのか。
あまり興味がないです。
日本のリーダーとして、ふさわしい人物は見当たらない。
日本の頭首は、個人の資質だけではどうにもなりません。
大統領のような権力を持ち得ないわけですから、人脈を持ち、時になれ合い、おこぼれを分け与える力がなければどうにもならないんです。
無ければ無いほうがいい、しかし、今は、立派な理想を語る人だけが、やたら多い。

リーダーにならんとして、熱く語る人の言葉には、どれだけの現実味があるか、注意深く考えるようにしています。
言うだけならどうにでもなる。
口のうまい人は多いですね。
特に、弱者救済、格差社会の是正などを語る人の壮大な理想には、首をかしげざるを得ません。
今日の食べ物に困っている人に、500円与えれば、今日の飢えをしのぎ、1日生き延びることができるかもしれません。
これが悪いとは言いません。
個人としてなら、慈悲深い行為でしょう。
しかし、1日飢えをしのげた人は、明日、明後日はどうするのでしょう。
また、飢えた人が100人、1000人いたらどうするのですか。
リーダーは、簡単に500円与えることは許されないのです。
今日だけ生き延びれたからいいじゃない、全員は救えないから、選んで救ってあげる。
こんな、マスターベーションで満足するリーダーは最悪です。
上手な語りによって、民意を得ようとする者の多くが、確たる根拠を持たず、まるで「自分ならすべての飢えた人たちを未来永劫救える」と言っているように見えるのです。

私からすれば、格差社会を解消するのは恐ろしく困難な事業だと思えます。
非正規労働者の賃金を上げる原資をどこから持ってくるのでしょう。
代わりに正社員の給与を下げるのですか。
パートの給与が上がって正社員の給与と遜色なくなれば、正社員のモチベーションは下がりませんか。
正規で働く意味がなくなります。
日本の経済自体が停滞しているのだから、低所得者だけを持ち上げることは無理です。
少子化で人口が減り続ける中で、どの口が全員を救うなどと言えるのでしょう。
誰かを救えば、代わりに誰が割を食うのか、という話になるのです。
そこを語らず、ただ民意をリードしようとするリーダー候補者に騙されるわけにはいきません。

理想を追いすぎると、極端な思想に流れがちです。
弱者救済を求め続ければ、社会主義に進まざるをえなるなる気がします。
逆に高齢者や障碍者などの弱者は、生産性に乏しく経済を圧迫する存在だと見ることも可能です。
その考えの先には、かつて世界を恐怖させたナチズムの思想に繋がります。
どっちに傾いても、日本の危機につながるのです。
私たちは、とにかく、口のうまい者を疑う注意が必要でしょう。