米中関係

米中関係が不安定なのは、従来通りだが、今後関係悪化が進むと予測する専門家は多い。
中国の勢力が増大し、米国に匹敵するものとなっている。
米中が世界を2分する勢力であることは事実だろう。
なぜこれだけ中国は巨大になれたのか。
一党独裁政権という盤石の政治基盤の元、資本主義経済を導入したことが成功の理由だろう。
そして、それを後押ししたのは我々資本主義国なのだ。
天安門事件を非難しながらも、鄧小平と深く手を結んだ結果なのだ。
今、この資本主義国は、この欺瞞のツケを払わされる日が来ているのではないだろうか。
独裁体制の下では、国の進む方向が正しかろうが間違っていようが、国内にそれを止める力はない。
まして中国は、経済の発展と共に強大な軍事力を手に入れている。
国の内外において、正す力というものが存在しないのだ。

今後中国の経済は行き詰まり、国内に不満が膨れていく。
少数民族との問題もある、経済格差も広がっていく。
打開するために、一つの中国を目指し、台湾に手を付ける日は遠くないのかもしれない。
過去においては、中国共産党と中国国民党は対等に争える関係であった。
しかし現在、力の差は歴然である。
中国に遠慮して、台湾と国交を控える国は多くある。
これまで、台湾は独立したいが、すれば中国から潰される。
だからできなかった。
しかし、今後、そういう台湾の姿勢にかかわらず武力による統一が現実のものとなるのかもしれない。

コロナ過というのは、一つのチャンスだったのかもしれない。
世界を襲う未知のウイルスに大国は、もっと率先して協力し、立ち向かうべきだったのではないだろうか。
現実には米中は相手の非難に明け暮れた。
世界を襲うと予想される脅威はウイルスだけではない。
災害やテロに対して、その対応を各国はどれだけ連携が取れるのか。
期待できない。

今後、日本はどうするのか?
日本の輸出先として、アメリカと中国で40%を占めている。
それに韓国、台湾、香港を加えると60%に達するのだ。
もし、米中関係が一線を越えたら、日本経済は破壊的なダメージを受けるだろう。
米中ともに馬鹿ではない。
しかし、日本はいい加減平和ボケから脱却して自立する道を探るべきだろう。
今後、日本はリーダーシップを取り、アジア太平洋地域の平和的共存システムを構築しなければならない。

できるのか?
どう考えても、できる光景が目に浮かばず、気分が下がるのは私だけであろうか。

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