自民党総裁選に注目が集まっていますね。
長期政権となっている安倍政権が続くのかどうかが焦点です。
キーマンとなるのが対抗馬の石破茂氏。
安倍倒しの急先鋒として「反安倍」勢力からの期待を受けています。
しかし、石破茂氏について一抹の不安もあります。
政治的な立ち位置の分類方法として右派・左派という分け方で考えないほうが良いというのが持論でして、5種類に分類しています。
まずは政治学的な分け方の革新と保守です。
政治学的革新は憲法改正賛成派ですね。
政治学的保守は憲法改正反対派です。
次に経済学的な分け方の革新と保守です。
経済学的革新は金融緩和(アベノミクス)賛成派で経済成長重視。
経済学的保守は金融緩和(アベノミクス)反対派で財政再建重視。
そして、5種類目はこれらの4種類に該当しないこだわりのないグループで人柄やイメージで政治的なポジションを決めます。
石破茂氏に対する不安は政治学的にも経済学的にも立ち位置がはっきりせず、首相になって何がしたいのが見えてこないことです。
経済政策については地方創生を掲げてはいるものの金融政策に関して明らかに勉強不足であり、肝心の地方創生に関しても具体的な政策は見えてきません。
政治学的な立場に関しても以前は憲法改正に賛成しており安全保障に関して改革派であったと記憶していますが、立ち位置が似ている安倍晋三氏との対立軸を作るために政策に関してはぼやかしている印象があり、具体的な政策に関しての話は聞かれません。
この問題は石破茂氏に限らず野党も同じです。
賛否はありますが安倍晋三氏は具体的な政策がはっきりしていて対抗するには逆張りするしかないですが、逆張りした政策が必ずしも党の理念や以前までの自身の主張を整合性が取れないために政策論を張ることが出来ずに「反安倍」という抽象的なスローガンにまとまってしまいます。
また、派閥的には自民党保守本流の安倍晋三氏が以前までの政治を変えるという意味では革新的な政策を実行していることも対立軸を作りづらい要因となっています。
自民党においても野党においても安倍政権の次の展開が見えてこないことは不安ですね。
この状況を招いていることは安倍政権も含めて与党も野党も責任があると思います。
解決策は経済政策をはっきりさせることです。
なぜなら憲法改正の反対は現状維持であり対抗する政策は分かりやすいですが、経済政策は現状維持はアベノミクス継続になりますから現行の経済政策の何を変えて何を変えないのかをはっきりさせない限り政権を取られても何をするのか分からないために非常に困ることになります。
将来に希望が持てない自民党総裁選になりそうで憂鬱です。