竹島問題

竹島問題。
韓国の議員団がまた竹島を訪問しました。
日本はもう慣れたもので、「遺憾です、抗議します。」で終わりそうです。
これでいいんでしょうかね。
日本人はとにかく温度が低い。
これはやっぱり国の取り組み方のせいでしょうか。
日本人は歴史認識が人ごとなのです。
テレビなんかで断片的に分かりやすく語られる情報を取り入れるだけで、知識も薄いし、意見も持たない。
韓国の場合は、歴史に関する研究機関がそれなりの資金を投入されて存在するのです。
情報は、その真偽はとりあえず置いておいて、国の内外に発信されるのです。
韓国にとってのあるべき正しい歴史は、教育の場でしっかり子どもたちに植えつけられるのです。
竹島にしろ、慰安婦にしろ、とにかく正当化しています。
日本もこの、国としての姿勢は、ちょっと見習ったらいいのではと、思うのですが…
日本の外交は、下手とは思いませんが、おとなしくてイラつくのは私だけでしょうか。
「戦争で取り戻すしか…」などという馬鹿は相手にしたらいけないのですが、気持ちの方向性は理解できるのです。
あれは馬鹿ですが、もっと戦略的に、日本の立場、主張を示すことは考えるべきでしょう。
このまま竹島が北方領土と同じ状況になる可能性は十分ありますよ。

真偽というのは、時々の状況で揺れ動くものです。
日本が今直面している問題は、認識にゆだねられています。
世界の知識人、韓国国内においてさえも、日本の主張に同調する人はいるはずなのです。
しかし、なんとなく日本に味方できない風潮が間違いなくあります。
当の日本人が、あんまり気にしてないみたいだし、これでいいんじゃない?
そんな雰囲気が感じられるのです。
竹島がなぜ領土問題となっているのか?
多くの日本人は、「日本の領土だって、偉い人が言ってるみたいだからさあ…」
なぜ慰安婦問題は解決しないのか。
「昔、解決済みになっているって、テレビの人が言ってたから…」
その程度の認識のはずです。

日本は太平洋戦争に負けました。
正義の行使者アメリカから、侵略で得た領土や財産は全部返しなさいと言われて、すべて従ったのです。
でも、どさくさにまぎれ、もともと日本の持ち物であった北方領土や竹島まで取り上げられたら、それは日本はかわいそうでしょう。
世界にしてみれば、「そうだね、かわいそうだね、でもよくある話だよね。日本人自体、あんまり分かってないしね。」
それで済んでいるのが現状です。

日本としての正しい情報、正しい姿勢を示していかなければ、やがて、「よく分からないけど、韓国が悪いから攻撃しろ」などという馬鹿が増殖する可能性が高いのです。
国や、メディアは情報を発信し、国民は知り、考える努力をする必要があると思います。

GSOMIA破棄

韓国との関係は、とうとう安全保障問題にまで発展してきました。
GSOMIA破棄は、韓国にとっても大きな作戦だったろうと思います。
もう国同士のケンカになっていますので、引き下がれないです。
やくざ者のケンカと一緒です。
どう解決するか…
誰かに手打ちさせてもらうしかありません。
今回、アメリカを巻き込みたかったのではないでしょうか。
韓国としては、アメリカが仲裁するから、しょうがない、いったん日本と和解しておこうか。
そんな展開を求めて、アメリカにとっても不利益となるGSOMIAの破棄をほのめかした。
しかし、アメリカは今回突き放しましたね。
まだ時期じゃないということでしょう。
しかしアメリカも自国の国益を損なう危険を感じれば動きます。
トランプも最優先課題である大統領選にプラスになるタイミングを図っているでしょう。
その時までは、日韓はこのまま消耗し続けるでしょう。
すべては選挙のため、支持率のため。
民主主義の国で当たり前のことです。
私たちも、価値のある情報、統制された情報、見極めるのが大変ですが、判断して過度に不安にならないようにしたいものですね。

米中の関係は、その点、もう少し厳しい。
手打ち式を段取りしてくれる国がいません。
そもそも、この問題は、貿易摩擦というより、ハイテク産業で世界の覇権を握りそうな中国を何としても失墜させたいアメリカの、無茶な圧力によって起きているのです。
大義も何もありません。
邪魔だから下がれ、ただそれだけなのです。
中国は当然迎え撃たねばならず、アメリカも無茶を承知で仕掛けていて、下がる選択肢はない。
これも、大統領選次第ですが、しばらく消耗戦が続くでしょう。
アメリカが有利なのかという気もしますが、だからといってアメリカにべったり付けば、とんでもないことになる。
私は、日韓の関係より、米中の関係悪化のほうが日本には怖い気がする。
貿易戦争が長引けば、当然アメリカの経済も打撃を受ける。
どう補てんするか。
その矛先は日本に向けられはしないかと心配します。
とにかくトランプは、あこぎな商売をする男です。
ずうずうしく、義理を欠き、利益を得ようとする。
いつでも、突然に日本に難癖をつけて来る可能性があります。
日米貿易協定が結ばれる見通しらしいですが、これで安心していたらおめでた過ぎる
協定など簡単に破棄できるし、破棄の理由を日本の責任にすることくらい平気でやるでしょう。
そのとき、どう対処するのか。
それが安倍政権の真価が問われ、政権が動くときのような気がします。

政権交代の可能性

外交は難しいと思います。
最近の情勢を見ていると、日本の常識がいかに世界では通用しないかと認識されられる。
外国からすると、日本の言動が非常識というか、バカじゃねえと、と思われることも多いのでしょう。
それを内外に納得してもらうよう、すり合わせるのが外交ですが、これはセンスが必要でしょうね。
さて、そんな外交センスが政治家には必要か?
私は必ずしも必要じゃないと思う。
こういうことは、プロフェッショナルである官僚に任せていればいいのです。
なんだかんだ言って、やっぱり官僚は優秀です。
政治家には、違うセンスが必要です。
機を見て、大胆に行動できるセンス。
このセンスという点で、ずっと思っているのですが、野党のトップにいる人に決定的に欠けているんじゃないでしょうか。
枝野さんはじめ、各党代表の言うことを聞いていると、特に感じるのです。
そもそも、旧民主党の方々は、今の自民党安定政権をおぜん立てした人たち。
一応反省の弁を述べたからと、開き直って自民党をただ否定するより、自分たちに足りないものを探して身につけるべきです。
与党への攻撃も、何かスキャンダルがないと何もできない。
やっと、上野議員がネタを作ってくれて、がぜんいきり立っているところですか?

この上野議員、もうほっといてください。
追放すればいいのです。
この人は、みんなの党に所属して離職したり、維新の会に入りたいと言ったり、なんか一貫性がない。
自民党で立候補してからも、比例で8議席中8番目で滑り込んで当選した人です。
なんで、こんな人が政務官になっていたのか分からない。
この点は、任命責任、説明責任が総理には十分あると思いますね。

しかし、またこの問題で議会の場が浪費されるのかと思うとうんざりする。
この上野一人の件で、自民党政権はびくともしないし、国政には何も影響ない。
政権が安定しているというのはいいことかもしれないが、政権交代の可能性がないという状況が長く続き過ぎるのは問題だと思う。
霞ヶ関も、経済界も、自民統治前提で、何の緊張感もなく、いわばやりたい放題できる。
これは野党の責任であり、先の参院選でそのことが際立ったと思う。
山本太郎は、この既存野党の不甲斐ない部分を考え、補てんし、見事に成果を上げたと思う。
私はれいわ新鮮の政策に、魅力を感じる部分は少ないが、政治センスという点では、感心する点は多い。
もっと、何か、違う力が必要だと思う。
そろそろ、日本の政治に大きな時代のうねりを期待したいのだが、まだ先は見えないだろうか。