ウクライナ情勢

ウクライナ情勢が世界の経済に大きな影響を与えているのは事実だ。
戦闘が長引くほど、その影響は深刻となっていく。
そろそろ解決の糸口を見つけなければ、世界が疲弊していく。
この戦争はやはり、プーチンが読み間違えたことに原因があるのだろう。
ウクライナを短期間で降伏させられるだろうとの見方があったのだろう。
クリミアのようにうまくいくと考えたのだろうか。
現実には東西各国を巻き込む泥沼の紛争へと発展した。
この戦争は終わらない。
なぜなら、どちらサイドへも支援が行われる限り、決定的な勝利はあり得ないのだ。
今後ウクライナへは欧米の兵器が供給され続ける。
ロシアの撤退のシナリオが描かれるだろう。
しかし、ロシア国内のナショナリズムはそれを簡単には許さないだろう。

ここでもやはり、カギを握るのは中国かもしれない。
ロシアへの支援を行っているのは中国だ。
これがストップすれば侵攻は続けられない。
中国としても、ロシアを支援し続けるメリットは大きくはない。
社会主義のプライドにかけて、行われているのが事実だろう。
いかに大国ロシアでも資金と兵力が枯渇すれば、戦争は続けられない。
プーチン政権は終わりを告げ、ロシアは混乱するかもしれない。
経済制裁を受け、中国の支援でのみ生きながらえているロシアが崩壊する可能性もあるのだ。

戦争は早く終わらせなければならない。
しかし、その結果パワーバランスが崩れることは避けたほうがいいのではないだろうか。
望まれぬまま東西それぞれが結束する結果となったこのウクライナ情勢は、落としどころを間違えれば、経済や安全保障の面で、今以上の混乱をもたらす危険を秘めている。
欧米と日本はこの難局に真剣に取り組むべきだ。
しかし、アメリカは中国との関係を悪化させ続けている。
ロシアへの支援を辞めさせるため中国への経済制裁を強化していくだろう。
アジアの平和を守るため、日本や韓国に課せられた責任は大きいのだ。

今後、ロシアとそれに付き合う中国は衰退への道をたどるかもしれない。
というより、先進国は衰退していくのだ。
中国を含め、人口は減少し、GDPは低下していく。
反して、インドやアフリカ諸国は、世界の舞台に台頭していくだろう。
インドの今後は世界の進む方向を左右するかもしれない。
その人口は中国を抜き、世界一位となる。
今でこそインドは中国、ロシアと協力的な関係にあるが、今後は分からない。

私は、大げさではなく、今後日本は世界の中心となっていくのではないかと考えている。
米中が世界経済の中心であった時代は、徐々に収束に向かっていく。
アジアとアフリカへ市場が移行していく中で、世界の各国が協力したい国として、日本は筆頭だと思うからだ。
今後の外交はとてつもなく重要なのだ。
アメリカや中国の顔色を伺いながら動いていてはいけない。
もっと、早く、日本の発言力を強化してもらいたい。

新型コロナ

新型コロナが5類へ引き下げとなる。
これでこの騒動も終息に向かうのだろうか。
問題は、我々の心に刻まれた、恐ろしい感染症だというレッテルを拭い去れるかだと思う。
現実は、もう恐れるほどの病気ではなくなっているのではなかろうか。
ワクチン接種の浸透し、感染済みの人も増え、我々はある程度の集団免疫を獲得した。
もはや未知の病ではなくなっている。
専門家の多くの考えも、感染することはしょうがない、重症化しなければいい、という方向にシフトしてきている。
データを見て考えなければいけない。
年末年始の休みが明けて、感染者数は増加した。寒い地域から感染者数は増加して、これらの地域は減少ペースが進んでいる。
今後、かなりのペースで減少していくだろう。
死者数の増加が懸念されている。
しかし、情報を掘り下げていくと、2年前、1年前とは状況はかなり違う。
以前は、感染した先に肺炎となるリスクが待ち構えており、これにより亡くなる人が多かった。
しかし今は、ほとんどが高齢者、基礎疾患のある方が多く亡くなっている。
近い将来に亡くなるであろうと思われる方が、コロナに感染し亡くなった、というパターンが多いのだ。
これは新型コロナに限った話ではなく、インフルエンザや風邪でも普通に起こることなのだ。
オミクロン株の出現により、一般的な重症化率はかなり下がっている。
ただ、感染力は高いので高リスク者は気を付けなければいけない。
この春に季節性インフルエンザな意味の5類となることは、当然と言えるし、私たちは受け入れていいだろう。
今後、行動制限を設けず感染対策を各自で行っていくことに問題はないだろう。
ただ、高い感染力を鑑みれば、高齢者施設、医療機関等では高いレベルの感染対策は続けていかざるを得ないだろう。
これらの従事者には負担を強いり続けることになる。
支援はこれらの人たちに限定していけばよい。
私たちは順応していかなければならない。
マスクについても、医療従事者は別として、本来これは予防の効果というより、感染の疑いのある人が他の人に移すリスクを下げるために、装着するものだ。
健常者はマスク着用を撤廃していいだろう。
問題は、これだけ刷り込まれたマスクに関する強迫観念は簡単には拭い去れということだろう。
しかし、春以降、徐々に進んでいくだろう。

今後我々は、本格的に国民生活を立て直していかなければならない。
我々国民自身でだ。
物価の上昇、資源の不足、海外との付き合い方、問題は山積している。
今こそコロナへの恐怖を振り払い、日本の復興に力を入れるべきだろう。

2023年の日本

2023年の日本はどうなるのだろうか。
アメリカの動向により、それに引きずられるように進むのが日本の将来であるのは従来通りだろう。
アメリカとそれを取り巻く情勢により予測していかなければいけない。
現在のアメリカは、だいぶおかしな状況になっていると思う。
日本以上にインフレが進んでいる。
世界情勢により原油などの資源の高騰、輸送の滞りによる品不足がこの要因であったのだが、これは緩和されつつある。
しかし、人件費の高騰は依然止まらずインフレが進んでいるのだ。
アメリカは失敗した、と言っていいのではないだろうか。
コロナ過において、経済の冷え込みを抑えるためゼロ金利政策により意図的に需要を作り出した。
これにより、一部企業の株価は上昇し、GDPも成長した。
しかし、この人為的な景気操作は、異常なインフレを作り出し、止まらなくなっている。
慌てて金利を引き上げ、インフレを抑え込もうとしている。
これが現在、そして今後の日本に与える影響はよいものではない。
日本は、対コロナとして、経済を見捨てて感染拡大を封じ込める政策を行ってきた。
この策の是非は今後、徹底して検証されるべきだろう。
さて、この政策により日本は欧米と違って経済は縮小しているのだ。
しかし、欧米ほどでないにしてもインフレは進んでいる。
金利の引き上げにも踏み切った。
日本の景気が上向く要素が少ないのだ。
先にコロナ過から抜け出した欧米に比べ、日本の復興は時間がかかるだろう。
アメリカの利上げが進めば円安も進む。
日本は経済が停滞する中で、原材料を高く買わなければならない。
正直、2023年、日本という国は、痛めつけられると思っている。

では、どうすればよいのか。
アメリカのやり方を追随するしかないのではないかと思っている。
インフレが進むにつれ、賃上げも進める。
賃上げにより消費を押し上げなければ、景気回復も望めない。
このまま、物価上昇により国民が節約を続けるならさらに悪化していくだろう。
おそらく今後、企業には正念場が来る。
一般消費者は、節約することで景気低迷を乗り切ろうとするかもしれない。
企業は、賃上げを進めなければいけないのだ。
物が売れない、サービスの需要がないなか、原材料費も上昇し、さらに賃上げを進めることは困難だろう。
しかし、これができなければ、スパイラルから脱することはできないのだ。
どれだけの国の助けが見込めるのか分からない。
生き残りをかけた戦いが始まっている。
アフターコロナのなかで、果たして1年後、日本経済はどうなっているのか。
今より良いものであってほしいと願うばかりである。