コロナ感染者

速度は鈍いが、コロナの感染者数は減ってきている。
まだ、完全に収束するには時間がかかるだろうし、終わりはないのかもしれない。
しかし、いつまでも停滞させておくわけにはいかない分野は数多くある。
今から、準備を進めてもらわなければ困ることは多い。
特に、入国制限は経済活動を鈍化させる大きな要因のひとつだ。
世間では、外国人を受け入れることで感染症も国内に入ってくると考えている人は多い。
間違ってはいないかもしれない。
しかし、今に至っては、外国人を遮断するだけでは、感染は防げないと言っていいだろう。
今回のオミクロン株の流行で明確に立証されたことがある。
水際対策など役に立たない。
結局流行の時期が後れただけで、感染者数は欧米と同じレベルになった。
鎖国していれば防げるなど、現代では、少なくとも日本では無理なのだ。
ならば、入国制限を緩和すべきだろう。
ビジネスや留学のために日本に入国したい人を拒否することでの、経済への影響がどれほど深刻なのか、わかっている人は少ない。
今後は、日本が閉鎖的な国だという認識を払しょくしなければ、経済はより大きな停滞を生むだろう。

グローバル化が進んだ現代、ウイルスにしろ、人材にしろ、受け入れを拒み続けるのは無理なのだ。
ならば、受け入れてうまくいく選択をしようではないか。
今後は特定技能の人材がどう活用できるかどうかで、日本経済は大きく変わっていくような気がする。
いくつかの経営者と話をして、人手不足に悩んでいるくせに、外国人雇用に否定的な考えの人が多くて驚く。
なぜ、日本人でなければいけない?

学問の分野でも、留学生が依然として入ってこないことは憂慮されるべきだろう。
この点も重要視する人が驚くほど少ない。
新型コロナが拡大するかもしれないのに、学生など入ってきてもらわなくてよい。
こう考える人は多数存在する。
ぐずぐずしている間に、将来を担う人材は日本への留学をあきらめ、韓国等へ切り替えるかもしれない。
留学生は卒業後日本で就職するかもしれない。
帰国したとしても、祖国で知日派として活躍し、日本との架け橋になる者は多く出るだろう。
こういった人材が減少すれば、日本の信頼が低下していくだろう。
結果、国益を損い、日本は経済でも文化でも貧しくなっていくのだ。

いろいろな意見はあるだろう。
しかし私は、政府に早期に入国制限を大幅に緩和してもらいたい。
それを国民に理解してもらい、日本の発展と安定につなげるのが政府の重要な役割だ。
将来を見据えてほしい。
今後の5年、10年は日本の将来を左右する重要な期間ではないだろうか。

ウクライナ侵攻

ロシアのウクライナ侵攻は、予想はあったが驚いた。
クリミアの危機を考えれば、いつかこうなることを予想した人は多かったろう。
しかし、プーチンの動きはあまりに急だった。
NATOも対応が遅れてしまったが、どうせ起こる前から施せる策もなかっただろう。
プーチンが暴走したとする意見が多いようだが、プーチンの考えを理解したり、説得しようなどとしても無駄だろう。
どうせ誰しも、様々な価値観をつまみ食いするように持ってきて、組み合わせ、自分を正当化して生きている。
ましてや国家の方向性に関しては、倫理や道徳を語るのは馬鹿げたことかもしれない。
ロシアには、社会主義圏には、それなりの正義があるのだ。
全体主義国家のほころびは、その国にとっては、何が何でも塞がなければならない傷である。
そこから噴出するエネルギーは、やがて大きなうねりとなり、国を簡単にひっくり返そうとする。
この補修作業が、戦争を引き起こすのは昔からの繰り返しである。

大国が起こした紛争である。
紛争の際は、誰かが落としどころを示すべきだが、それも難しかろう。
何者の影響も受けず、中立を保つことができれば、それは素晴らしいことだ。
しかし、日本はそうはいかない。
介入していかねばならない。
西側の主要国として、ロシアを引かせる努力を続けなければならないのだ。
世の中には、スポーツや芸能、文化への干渉はやめるべき、政治とは無関係だという意見もある。
しかし大間違いだと思う。
これらへのプレッシャーがロシア国内の世論を動かす武器となるのだ。
経済制裁も本腰を入れて行うべきだろう。
制裁により、最も痛手をこうむるのは富裕層である。
これらは政治への影響力もあるのだ。
デフォルトの危機を予測すれば、ロシア国内も必死になる人が増えるだろう。
プーチンは独裁者と呼ばれるが、ロシアは開かれた大国である。
国民の声を無視し続けることはできない。
西側諸国による徹底した経済制裁が行われれば、中国とて援助しきれない。
ロシア国内に不満が蓄積すれば、クーデターの可能性もあるのだ。
プーチンも早期の手打ちを選択せざるを得なくなる。

我々自由主義国家は連携して事に当たるべきだろう。
ロシアがらみの原材料は不足し、高騰は避けられない。
生活を圧迫するかもしれない。
犠牲と我慢を強いられることにもなるだろう。
しかし我々自由主義国民は、それを耐えることで、紛争を早期に解決させ、紛争に苦しむ市民を支援する、一番の方法になるのではないだろうか。
日本の政治が試される機会であるのだ。
外交はもちろん、日本国民に理解を得、遂行できるだろうか。

これ以上の戦火の拡大を防ぐこと、、どさくさに紛れて利を得ようとする勢力の排除に、日本がその存在を示す、そんな岸田政権の手腕を期待する。