国家意思について

国家は、個人と同じように意志を持ち、行動すべきだと思います。
現代の日本という国はあまりに意志が薄弱で、国家意志など無いに等しいと思われるのです。
国家の意思決定は国民の総意によってなされるべきものです。
大統領は、国民一人一人の選挙によって選ばれた国民の代表です。
大統領の権限は、国民の総意であると言えるのです。
日本のように、明確なリーダーを持たない国は、国の意思決定を「世論」に頼らざるを得ません。。
しかしながら、いったい日本の国民の中に、政治的に冷静な判断をできる人がどれだけいますか?
世論は不安定過ぎるのです。
選挙権は平等に与えられています。
しかし、政治には興味ない人、話の上手な人に何となく同調してしまう人、挙句の果てには、顔が好みのイケメン議員だから支持しようか、なんて考える人もいるのです。
結果、そういう適当な人たちの政治的関心は、一部の頭のいい人たちによってうまくリードされ、、世論はつくられていきます。
情報の一部だけを流布する。
一部を誇張して伝えることで全体像を隠す。
世論を誘導することは、現在の安倍政権下だけではなく、長く続けられてきたことです。
国を自分たちの都合のいい方向に動かすということは、財界政界の権力者にとって、最も重要な課題なのです。
最近の勤労統計調査の不正問題は、珍しく表面化しました。
あれは、へたくそ過ぎでしたね。
リサーチを作為的に行うなんてことは当たり前のことで、気にかけるほどのことでもないと思っていた官僚たちがしくじった結果、珍しくニュースになってしまいました。
強い基盤を築いている自民党政権でも、情報操作によってブレる世論のご機嫌を取りながらの政権運営なのです。

日本にはリーダーが存在できません。
こんな状態のなかでも、国家の存亡がかかる局面がいずれ来るのではないでしょうか。
ポピュリストたちが一気に台頭するかもしれません。
特定の圧力団体を基盤にもった政治家は、その団体の利益を尊重するでしょう。
有事のとき日本に、真に国を救おうと考える政治家がどれだけいるのでしょうか。
局面に立たされた時、真のリーダーを持ちえない日本は、バラバラになるかもしれません。
もしかしたら、リーダーが現れるかもしれません。
しかし、緊迫した状況下にあらわれたリーダーは、時として危険です。
ヒトラーも、ドイツ国民の圧倒的な支持を得て選挙で選ばれたリーダーでした。

まだ、平和であるこの時代に、少しでも、日本を守る努力をしていくためには、憲法改正を真剣にすすめていかなければいけないと私は思うのです。
やはり日本を統治するのは憲法です。
日本を正しい方向に導く指針として、時には誤った方向を向かおうとする為政者のブレーキとして、真にふさわしい憲法づくりを考えていかなければいけないのではないでしょうか。
国民を他国にさらわれても、助けにも行けない国、社会主義国に囲まれて、なめられて、何もできずアメリカにお願いし続けるだけの国。
軍隊を持つべきだと、簡単に言うつもりはありません。
しかし、現憲法という統治者は、9条を含め、時代にそぐわない面が多々あると思います。
その不備な部分に頭を押さえつけられ、自由を奪われた国には、どう考えても未来はない気がするのです。

日本は消滅した

私は、日本という国は、太平洋戦争で敗北した時に消滅したのだと思っています。
何を言っているんだ、ちゃんと日本という国がある、われわれ国民が存在しているじゃないか?
そう反論される方は多いでしょう。
しかし、国として必要なものをいくつか持ちえません。
日本という国は不完全なままなのです。

国の代表がどのように決められているか、これで国のあり方は大きく変わってきます。
共和制国家であれば、代表は大統領です。
国民一人一人の直接選挙で選ばれた、国民の代表である大統領は強大な権力を持ちます。
アメリカを見ればよく分かります。
いかなる批判にさらされようとも、「私はアメリカの代表である」と撥ねつけることが出来るのです。
もちろん独裁を避けるため、いろんなブレーキが用意されてはいます。
しかし大統領は、自分の意志を国家の意志と置きかえて、国を運営することが出来るのです。
もちろんメリット・デメリット両方存在するでしょう。
しかし、今の日本よりはましだと思えます。

日本の代表は誰ですか?
安倍総理ですか?
違います。彼は自民党の代表です。国会の議席を自民党が一番多く獲得しているから、自民党の代表である安倍さんが総理大臣を兼務しているのです。
彼は国会議員の代表で、行政のトップの職についているだけなのです。
国会議員というのは国民が選挙で選んだ人たちの集団だから、間接的にであれ、総理大臣は国民の代表と言えなくはないかもしれません。
しかし、自民党内で選ばれただけの人であり、大統領と比べると、その行使できる力の差は歴然です。
日本の代表は「天皇」なのです。
しかし、敗戦後、日本は立憲君主制をとらされました。
イギリスの政体に代表される「国王は、君臨すれども統治せず」の原則にのっとっています。
だんだん訳が分からなくなってきます。代表者は存在するだけで何もできないのです。

日本を誰が統治しているのですか?
「憲法」です。
敗戦により、日本の国民の意志を取り入れることなく作られた「日本国憲法」に統治されてきたのです。
優れた憲法だとは思います。
ですが、統治者としては不完全であり、だから私は日本は消滅し続けてきたと感じるのです。
「憲法」はしゃべることも動くことも出来ません。
だから、選挙で選ばれた政治家が、憲法の代わりに、憲法に従い、国民の総意に沿う形で国政を運営しなければいけない。
これが日本の民主主義です。
このシステムに、最近私はイライラが募るのです。
民主主義の悪い面が顕著に見えるのです。
明確な意思決定がなされず、問題の解決ができない。
拉致問題、原発問題、高齢少子化、…山積みの問題が放置されているだけではないですか。
立憲君主国家の代表とも言える、イギリスもひどい有様ですね。
EU離脱に関して、幾度も繰り返される議論、同じことを繰り返し続けるだけで結論を出せず、時間だけが過ぎていく。
他の国のことは、この際どうでもいいのです、日本はそろそろ本格的に変えなければいけないのではないでしょうか。
このままでは、日本という国家は、本当に消滅しかねないのではないかと心配になります。
では、どうすべきなのか…
次回考えてみたいと思います。